今回も【ドラグマ】デッキについて解説していきます。
今回のテーマは、【召喚ドラグマ】と【純ドラグマ】との比較です。
最近、「なぜ【召喚ドラグマ】ではなく【純ドラグマ】を採用しているのか?」という質問が多く、これを機に【召喚ドラグマ】の強み弱み等を知ってほしくて今回テーマとして取り上げました。
展開パターンの基本は多くの方が書いていますので、そちらを参考してください。
・【召喚ドラグマ】とは
【召喚ドラグマ】とは「教導」と「召喚獣」を組み合わせたデッキです。
「教導」のスイッチを「召喚獣」のギミックで入れ、「召喚獣メルカバー」を中心とした強力なモンスター効果で制圧することを目的としたデッキです。
「召喚獣」融合モンスターによって攻撃力を簡単に確保でき、【純ドラグマ】と比較すると相手のライフをとることが比較的簡単なデッキです。
上の画像は仮に僕が【召喚ドラグマ】を組む場合のデッキレシピになります。環境に向けた考察等が十分にできてはいませんが参考にしてください。
「教導」での動きと「召喚獣」での動きをなるべく取り込むことを意識しています。
使用デッキとして組んでいないため、詰め切れていないところはありますが、全てのカードの採用理由は説明できますので気になるカードや採用理由がわからないカード、なぜこれを採用していないのか等の質問があれば、TwitterのDM等で質問していただければお答えします。
・【召喚ドラグマ】の強み
これから書く強み弱みは一般的な【召喚ドラグマ】の強み弱みになります。
最近の採用カードやデッキ紹介でよく見るタイプについて解説していきます。
上のデッキレシピはこの辺りを理解して組み直しているので弱みを補うための考えで組んでます。
そのため、下の強み弱みが直接妥当しないこともあるのでその点は注意して読んでいただければと思います。
①初動の多さ
このデッキの初動は「テラ・フォーミング」「暴走魔法陣」「召喚師アレイスター」「天底の使徒」「教導の聖女エクレシア」の計13枚です。仮に40枚デッキを組めば91%の確率で初動が手札に来るので事故率はかなり低いです。
また、「召喚師アレイスター」から動く場合、「召喚魔術」によって2ターン目以降も同じ動きを繰り返して行うことができ、安定感は現環境の中でもトップクラスです。
先攻1ターン目の最終盤面としては「召喚獣メルカバー」「教導の巫女エクレシア」「教導の大神神官」「エルシャドール・ミドラーシュ」「影依の儀典」、手札に「教導の騎士フルルドリス」を目指すのが一般的です。
「ドラグマ・パニッシュメント」等のセットを目指すかは相手によって変えますが、「召喚獣メルカバー」の効果を使うためにあえて手札に残すということも考えられます。
②少ないスロットで完結した動きができる
「教導」も「召喚獣」もメインデッキに入れるスロット数はかなり少ないです。
「教導」は最大で15枚、「召喚獣」は最大で10枚です。併せても最大25枚で残り15枚は汎用札を入れることができます。
そして、この枚数で、「召喚獣メルカバー」「教導の聖女エクレシア」「ドラグマ・パニッシュメント」といった比較的強力な盤面に用意することができます。
手札誘発だけでなく「テラ・フォーミング」のサーチ先として「魔法族の里」等を投入すれば相手の魔法カードの使用を妨害できますし、「召喚獣メルカバー」の代わりに「召喚獣カリギュラ」を出して、相手のモンスター効果やバトルを妨害することもでき環境に応じた対応が可能です。
③盤面に強いモンスターを並べやすい
「召喚獣」融合モンスターや「シャドール」融合モンスターを出すことが多く、「召喚獣メルカバー」や「エルシャドール・ミドラーシュ」等の強い制圧力の持つモンスターを出すことが可能です。
また、「召喚獣」融合モンスターは「召喚師アレイスター」によって攻撃力を上げることが可能ですので、戦闘でも有利に立ち回ることができます。
ライフを取り切りたいときに簡単に取り切ることが可能です。
④相手の手札誘発を邪魔できる
「召喚獣メルカバー」を出せればその後は手札誘発を1回は止められますので初手に「灰流うらら」等を当てられなければその後の手札誘発は怖くありません。
「召喚獣メルカバー」への初手アクセスは7枚なのでそこそこの確率でこの動きができます。
また、「召喚師アレイスター」を囮とすることで、その後の「教導の巫女エクレシア」や「教導の大神神官」の効果を通しやすくすることができます。
しかし、「増殖するG」を当てられた場合、「召喚獣メルカバー」まで行くかの選択肢を迫られ、動き次第で手札が透かされますので立ち回りには工夫が必要になります。
・【召喚ドラグマ】の弱み
①妨害札のほとんどがモンスターに依存する
【召喚ドラグマ】は「召喚獣メルカバー」「教導の騎士フルルドリス」や手札誘発等を中心に妨害するよう構築されていることがほとんどです。(現在、「ドラグマ・パニッシュメント」を複数採用しているデッキは少数派です)
そのため、「三戦の才」や「禁じられた一滴」の煽りを強く受けてしまいます。
特に、「召喚獣メルカバー」の効果をあえて使わせて、「三戦の才」で追加ドローをされたり、「召喚師アレイスター」発動後に「禁じられた一滴」によって倒されるということが考えられます。
これらのカードはまだまだ採用数が少ないため、煽りを受けていませんが、今後研究が進めば簡単に対策されてしまいます。
②好きな誘発を手札に持ってこれない
この弱点は【純ドラグマ】と比較した場合の弱みです。
【召喚ドラグマ】は「無限泡影」を含めた手札誘発を大体12枚前後入れていることが多いです。そのため、先攻1ターン目に1枚はほぼ確実に手札に来る計算になります。
しかし、「クリッター」を採用し、好きな手札誘発を持ってくることができる【純ドラグマ】とは違い、【召喚ドラグマ】は完全に天運に左右されます。
そのため、展開系ではないデッキ相手に「増殖するG」や「原始生命態ニビル」しか手札にないというような状況になり、妨害数が減ってしまうということになる場合があります。
この場合、「召喚獣メルカバー」のハンドコストにすることで対応は可能ですが相手に合わせた手札誘発を持ってこれないため、相手への圧力はどうしてもかけにくくなります。
③エクストラデッキのスロットが圧迫される
【純ドラグマ】で組む利点の1つに「影依の偽典」による相手ターンの奇襲があります。
しかし、【召喚ドラグマ】は「召喚獣」セットを使うため、どうしても「召喚獣」にエクストラのスロットを食われてしまいます。
そのため、エクストラデッキに採用できる「シャドール」融合モンスターの採用数は多くても3枚になります。
そのため、「影依の偽典」による妨害を使うのは慎重に吟味する必要があります。
また、「エルシャドール・アプカローネ」に「灰流うらら」を当てられると、他のカードで「シャドール」カードに触ることが難しくなるため、「シャドール」ギミックを使うことがほぼ不可能になってしまいます。
④「次元障壁」に死ぬほど弱い
【召喚ドラグマ】は戦闘やギミックの大半が融合に依存しています。
そのため、「次元障壁」を打たれたら1ターン丸々動きができません。
あと、「ドラグマ・パニッシュメント」などの枚数を少な目にしている構築がほとんどのため、「次元障壁」に対して「召喚獣メルカバー」の効果を発動して妨害することが難しくなっています。
【純ドラグマ】は「教導」カードがデッキの中心となっており、「次元障壁」を打たれても「教導の騎士フルルドリス」等によって対応が可能になります。痛みは少なく立ち回りを工夫することで突破が可能になります。
⑤「召喚師アレイスター」への依存度が高い
【召喚ドラグマ】は毎ターン安定して動くことができますが、その動きは「召喚師アレイスター」に依存することがほとんどです。そのため、「召喚魔術」発動前に「召喚師アレイスター」を除外されるなどして利用不可能にされると対応が1手遅れることになります。
その場合、「教導」カードで対応しなければなりませんが、多くのデッキでは「教導の騎士フルルドリス」「教導の大神神官」「ドラグマ・パニッシュメント」の枚数を少な目にしており、対応に遅れることがよくあります。
⑥リソース回復ができない
【召喚ドラグマ】の場合、「召喚師アレイスター」を「召喚魔術」によって使い回すことは可能ですが、エクストラデッキの「召喚獣」融合モンスターを使い回すことができません。
また、「PSYフレームロード・Ω」を採用するだけのエクストラデッキの余裕がないため、「旧神ヌトス」や「エルシャドール・アプカローネ」をエクストラデッキに戻すことができず、「教導の大神神官」の効果を複数回使うメリットがなくなってしまいます。
そのため、長期戦を挑まれると【純ドラグマ】ではリソースが足りている場面でも、リソースが足りずに勝ちきれない場面が出てくるときがあります。
・【召喚ドラグマ】は弱いのか?
決して弱くありません。環境上位にいる時点で弱いわけがないです。
特に事故率を考えると、いわゆる引きが弱い人にはかなりお勧めのデッキです。
しかも、「召喚獣メルカバー」等の採用により爆発力は【純ドラグマ】よりも高く、【純ドラグマ】では返せない盤面も【召喚ドラグマ】なら返せるという場面もあります。
・最後に
いつも拙い記事を読んで頂き、本当にありがとうございます。
今後、ドラグマのシェアはまだまだ伸びると思いますので、参考にしてください。皆さんからの質問のおかげで僕も色々なことが考察できており、非常に助かっています。
あと、僕が【召喚ドラグマ】を使っていない理由は簡単です。
【純ドラグマ】の方が現状強いと思っていることに加え、召喚獣セットを持っていないからです。昔手に入れるチャンスはありましたが、それを逃してからは召喚獣セットを買う機会もなかったため、手元にありません。
これを見た誰かが僕に召喚獣セットをプレゼントしてくれないかなぁ